2015年10月21日

【スピンオフ】勇者の娘「お父様の仇を討ちます」【その後】

勇者の娘「お父様の仇を討ちます」(1/2 2/2)のスピンオフです



令嬢「あら、もうこんな時間」

時刻は既に夜の8時。
今日の仕事は早番なので、彼は1時間前には帰宅している筈なのだが…。

令嬢(残業かしらね。騎士団も大変だわ)

令嬢は大して気に留めず、新聞を読んでいた。大きな事件もなく、今日も世界は平和。
勇者一族の当主である彼女にとって、これ以上喜ばしいこともない。

使用人「旦那様が帰られました」

令嬢「わかったわ」



令嬢「お帰りなさい、あなた」

令嬢は玄関まで夫を出迎えに来ていた。
これ位はいつも通りだが――

暗黒騎士「あ、あぁ」

令嬢「?」

何やら夫――暗黒騎士は若干、挙動不審だ。

令嬢「何かありました?」

暗黒騎士「え!? あ、いや…何でも」

令嬢「……そうですか」

怪しい。

令嬢「まぁ、隠し事の1つや2つ、構いませんよ。…でも、やましいことはいつかバレるってことだけは覚えておいて下さいね」

令嬢のストレートな物言いに、暗黒騎士の表情が強ばった。
オブラートに包んだ物言いだとか、泳がせておくだとか、そういうのは令嬢のやり方ではない。

暗黒騎士「…お前にはかなわんな」

令嬢「えぇ。主導権を渡すつもりはありませんよ」

暗黒騎士「参った参った。どうせ近々わかることだ。ところで、腹が減ったのだが」

令嬢「はい、すぐ温め直して出しますね」

令嬢はそう言って足早にキッチンへ向かう。
暗黒騎士はそんな令嬢の背中を見送りながら、思う。

暗黒騎士(きっと、俺が帰るまで自分も食べずに待っててくれていたんだろうな)

暗黒騎士(主導権は渡さないと言いながらも、当たり前のように俺に尽くしてくれる。……本当にかなわんな)フッ





2人は食卓について、少し遅めの夕飯をとっていた。

暗黒騎士「今日はお前の嫌いな魚料理なのだな」

令嬢「…栄養バランスを考慮して作られた食事です、文句など言いません」

暗黒騎士(とか言いながら、口に入れた時の顔がかなり嫌そうなんだよなぁ)クク

令嬢「……何ですか、その顔は」

令嬢はムスッとする。
こういう、見栄っ張りなのに、完璧に外面を繕えないところが令嬢らしい、と暗黒騎士は思う。
勿論、そういう所が可愛いと思ってはいるが。

暗黒騎士「そういえば今日の調理番は、今日で辞めるんだったか。…使用人が辞めるの、これで何人目だ」

令嬢「今年で5人目ですね…。私は使用人に文句をつけたこともないんですけど…」

暗黒騎士「あぁ、わかっている」

令嬢は人間関係の構築が下手だ。
基本的に表情が乏しく、それでかなりストイックな性格だ。そんな所が、周囲の人間にも重圧を与えているのだ、と暗黒騎士は思っている。
深く関われば抜けている所もある奴だとわかるのだが、そこまで深い関係にならない使用人にとっては、令嬢の下で働くのは息苦しいものがあるのかもしれない。

暗黒騎士(それでも上手く仕えていたな――『あいつ』は)

そう思ったが、令嬢との間で何となく『あいつ』の話題は禁句になっている。

暗黒騎士「…たまには、お前の手料理も食べてみたいな」

話題を変えて、暗黒騎士はそんなことを言った。

令嬢「下手ですよ?」

暗黒騎士「あぁ知ってる」

令嬢「わざわざ、まずいものを食べたいのですか?」

暗黒騎士「それも良い」

令嬢「…何を企んでいるんですか」

暗黒騎士「やましいことだ」

令嬢「暴いてみたくなってきましたね」

暗黒騎士は「しまった」と思ったが、もう遅い。
基本的に令嬢は負けず嫌いだ。その好戦的な性格が現れるのに、何がスイッチになるかわからない。

何か別の話題を――と思ったその時、救いはやってきた。

使用人「令嬢様、旦那様。お客様が来られました」

令嬢「こんな時間に? 誰かしら」

使用人「はい…魔姫様の使いでやってこられた、魔物の方ですね」

令嬢「魔姫さんの」

令嬢はその名前を聞いて立ち上がった。
令嬢にとって唯一の友人である魔姫。最近ほとんど交流がなかった為か、その名への反応は大きかった。




猫男爵「よぉ」

令嬢&暗黒騎士「お前か」

来たのは旧魔王軍幹部の猫男爵。
令嬢も暗黒騎士も、こいつに冷遇されたことがあるので、良い印象は抱いていない。

猫男爵「あからさまにガッカリしないでくれるか…」

しかし魔王軍が大人しくなった影響か、猫男爵の態度にも、かつての尊大さはない。

令嬢「魔姫さんからの使いと言っていましたね。何の御用ですか?」

雑談をする間柄でもないので、さっさと用件を聞く。
猫男爵も「あぁ」と、気を悪くした様子はない。

猫男爵「魔姫様だが――正式に魔王になられた」

令嬢「まぁ!」

令嬢はその報せに喜びを表す。

魔王――魔姫の父を討ってから1年。
それから魔姫は魔王軍の魔物達を率いるべく修行したり、平和を脅かそうとする魔物達を屈服させたりと、魔王になる努力を重ねてきたのは知っている。

令嬢「遂に夢が叶ったんですね…良かった」

暗黒騎士「そうだな。魔姫なら人間に害を及ぼそうなどとは考えまい」

猫男爵「それでだ。魔姫様より食事会の誘いだ。2日後、魔王城に来れるか?」

令嬢「2日後とは急ですね」

暗黒騎士「あの人はそういう性格だからな。先に延ばすか?」

令嬢「いえ大丈夫です。王子に頼んで、私と暗黒騎士の予定を空けてもらいます」

新魔王と勇者の親睦の為という理由があれば、休みは簡単に取れるだろう。
それに世界が平和なおかげで、勇者としても、騎士団に所属する暗黒騎士も、仕事はほとんどない。

猫男爵「では出席ということで伝えておく。…他にも何名か同行しても大丈夫とおっしゃっていたから、使用人でも連れてくるといい」

猫男爵は用件を伝えると帰っていく。
その後ろ姿を見送りながら、暗黒騎士はため息をついた。

暗黒騎士「魔王城か…まさか再びあそこに行く羽目になるとはな」

令嬢「かつて、いじめられていた場所ですものね」

暗黒騎士「いじめられてはいない!!」

だが少なくとも、いい思い出のある場所ではあるまい。
令嬢にとっても――

令嬢(お父様が殺されてから数日間だけだけど――あそこにいる間、色々とあったわ)





>2日後


王子「いやぁ、本当にめでたいね! 魔姫様も努力されたんだろうなぁ」

令嬢「……」

暗黒騎士「……」

魔王城までの送迎という名目で、何故か王子も同行してきた。

王子「魔姫様は何たって、誇り高くて気丈で優しい方だからね。なるべくして魔王になったというべきか…」

馬車に揺られて1時間、王子のテンションが下がる様子はない。

令嬢(そう言えば、聞いたことがあったわ…)

王子は自分との婚約が解消されてから、何故か魔姫を口説きにかかっているそうだ。
政治的なことを考えるとメリットのある縁談だとは思うが、王子がそこまで考えて行動しているのかはわからない。

暗黒騎士「王子…あまり恥ずかしいことはするなよ」

王子「僕が恥ずかしいことをすると思っているのかい? 僕は王子、皆の憧れの存在だよ」

暗黒騎士「そう堂々と言える所が既に恥ずかしいぞ」

王子「自信満々で何が悪いのかな? それに、事実だしね!」ハハハ

今は騎士団に所属し、王子の部下である暗黒騎士であるが、仕事外では上下関係を気にせず話している。
王子もそれは気にしていないようで、2人はそれなりに仲が良いように見える。

令嬢「あ、見えてきましたね」

暗黒騎士「あぁ…」

1年ぶりに訪れるが、外観は変わっていない。
魔王城――今は敵はいないとわかっていても、見るだけで緊張し、身が引き締まる。そんな場所だった。




魔姫「令嬢~っ!!」

令嬢「魔姫さん」

令嬢を出迎えるなり、魔姫は抱きついてきた。
その過剰なスキンシップに令嬢は若干戸惑う――と同時に、

暗黒騎士「格差」ボソッ

令嬢「何の?」ゴゴゴ

魔姫「どうしたのよ令嬢、久しぶりに会ったんだからもっと笑ってよぉ」ムニッ

令嬢(……格差)ズーン

抱きしめられる度に感じる柔らかさが、令嬢のメンタルを削っていた。

王子「この度はおめでとうございます、魔姫様。相変わらずお美しい魔姫様を見て、僕の心臓は高鳴りを抑えきれず…」ペラペラ

暗黒騎士「王子、気持ち悪いことほざいてる所悪いが、誰も聞いてないぞ」

王子「魔姫様、落ち着いたら是非、ゆっくり話したいことが…」

魔姫「ゆっくり話……。そうだ令嬢! あんたに重要な話があったの!」

令嬢「重要な話?」

魔姫「えぇ。…食事でもしながら、ゆっくり話すけど――」

暗黒騎士「流されたな王子」

王子「ハハッ、僕はめげないよ」





令嬢「幽霊騒ぎ?」

食事の席につくと魔姫からそんな話を聞かされた。
ここ最近、魔王城で幽霊の目撃談がちょくちょく出ているらしい。

呪術師「ヒヒヒ…それには理由があるのだよ」ヌッ

暗黒騎士「その顔で急に出てくるな、飯がまずくなる」

呪術師「魔姫様が魔物の王となることで、魔王城の『空気』そのものが変わろうとしている…『空気』の変化があると奇怪なことも起こるものだ、ヒヒヒ」

令嬢「実害がないならいいんじゃないですか? 放っておいても…」

魔姫「実害!? あるわよ!!」クワッ

令嬢「」ビクッ

呪術師「ふとした瞬間に急に出て驚かしてくるんだぞっ!!」クワッ

猫男爵「気配を感じるのに誰もいないのだぞ、気になってたまらん!!」クワッ


令嬢「…えーと」

王子「…怖いのかな?」

暗黒騎士「…怖いんだろうな」

猫男爵「こ、ここ怖いだと!? そんなことはない、ただ単に魔王城の被害状況を考慮してだなぁ」ガタガタ

令嬢「はいはい」

暗黒騎士「でも幽霊相手にどうする気だ? 正直、幽霊など対処法も思いつかんが…」

王子「…令嬢様の、光の剣の出番かな?」

令嬢「…光の剣の?」

光の剣――勇者一族に伝わる、切れぬ者は存在しないという必殺技。だが――

令嬢「幽霊に効くのかしら…」

魔姫「ダメ元でやってみましょうよ、ね!? お願いよぉ、他に対処法が思いつかないのおぉぉ!!」

令嬢「ダメ元でいいのなら…」

魔姫「ありがとう令嬢!」ギュッ

猫男爵「良かったああぁぁ!!」

呪術師「是非頼んだぞ、ヒヒヒヒヒ!!」

暗黒騎士「お前達は寄るな、気持ちの悪い!!」ゲシッ





令嬢「でも、元気そうで良かったです魔姫さん」

食事を終えた後、魔姫に誘われて庭園を散歩することになった。
昔と違い庭園には、色とりどりの花が沢山咲いている。きっと魔姫の趣味だろう。
呪術師の言葉ではないが、確かにこの魔王城の空気は変わろうとしているのかもしれない。

魔姫「令嬢こそ~。勇者一族当主としての仕事、結構大変なんでしょ?」

令嬢「最初の頃こそは大変でしたけど、周囲の人の助けもあってやってこられましたね」

魔姫「私も同じよ。幹部達には沢山助けてもらったわ。…性格はねじれている奴らだけど、忠誠心はあるのよね」

幹部…そこにはかつて暗黒騎士も属していた。
令嬢は色々と嫌な目に遭わされてはきたが、魔姫の力になったのは素直に評価する。

魔姫「けど魔王になって早々に、こんな幽霊騒動につまずいてるんだもの。何か、自信失くすわ…」ハァ

令嬢「幽霊相手なら仕方ないですよ。手も足も出せませんからね」

魔姫「そうなんだけどねー…威厳を損なわないかしらねぇ」

令嬢「威厳ですか……」

それは確かにそうかもしれない…と思ったが、それをそのまま伝えていいものか。
令嬢は魔姫に威厳など求めていないが、それは友人同士だからの話。魔王としての魔姫には、威厳が必要なのは確かだろう。

そう思いながら返答に困っていると…。

王子「心配ありませんよ、魔姫様」

魔姫「!」

令嬢「あら、王子」

王子「魔姫様は幽霊騒動を解決する為、令嬢様に協力を要請するという的確な手段を取った…これは評価される点だと思いますよ」

魔姫「そ、そうかしら」

王子「えぇ。それに幽霊騒動の調査も兼ねて、城の魔物達に色々話を聞いていましたが――」

令嬢(真面目だなぁ)

王子「魔姫様の、魔王になる為の努力を貶す者はいませんでした。…魔姫様は威厳ではなく、慕われることで支持されるタイプなのでしょう」

令嬢「何となくわかりますね」

幹部達が魔姫についてきたのも、彼女自身が好かれていたからだろう。
魔姫の友人である令嬢は、魔姫の魅力をよくわかっている。

令嬢「上手く言葉にはできないですけど…私も、魔姫さんは立派な魔王になれると思いますよ」

魔姫「令嬢…王子…」

王子「あぁそうだ、魔姫様。落ち着いたらで構いませんので…」

魔姫「え?」

王子「僕からの恋文への返事、そろそろ出して下さいよ?」ハハッ

魔姫「っ!!」

令嬢「まぁ」

王子は魔姫の返答を聞く前に、さわやかに立ち去っていった。
取り残された魔姫は…あぁ、耳まで真っ赤だ。

令嬢(…王子があそこまで積極的だったとは)

魔姫「そ、そうよね…返事くらいはしないと失礼よね……」

令嬢「王子は心の強い方だから、嫌ならはっきり断って大丈夫ですよ」

魔姫「嫌…ってわけじゃないけど……」

令嬢「……」

令嬢も理解していた。
あれから1年――『彼』を失った心が完全に癒えるには、まだ早いのかもしれない。

令嬢(だって私にも――忘れられない人はいるから)





暗黒騎士「…そう言えば、悪魔はどうした?」

王子と同じく、幽霊騒動について聞き込みをしていた暗黒騎士は、ふとそんなことを口にした。
呪術師、猫男爵、悪魔――全員好かない奴だが、こいつらが揃わないと何だかしっくりこない。

猫男爵「悪魔は今、体調を崩して寝ている」

暗黒騎士「何かあったのか」

呪術師「ヒヒ、原因はわからん。けど幽霊騒動が始まった頃からだな、体調を崩したのは」

暗黒騎士「そうか…」

もし幽霊騒動と関係があるのなら、実害は出ているということだ。
悪魔を心配する気持ちはこれっぽっちもないが、このままにはしておけまい。

暗黒騎士「とにかく、夜にならんと動きようがないな」

猫男爵「そうだな」

呪術師「ヒヒ、吉報を期待する」

暗黒騎士「…お前達も動くんだよ」

猫男爵&呪術師「ファッ!?」





>夜、食堂


令嬢「さてやって参りました、恐怖のお時間です」

王子「待ってましたっ」ピューッ

暗黒騎士「幽霊か…まさかお会いできる日がやってくるとはな」フッ

魔姫「ちょっと何で3人とも楽しんでるのよ!?」

猫男爵「理解しがたいものだな…人間というものは」

呪術師「ヒヒ…全くだ」

暗黒騎士「ただのビビリが格好つけるな」

王子「まぁまぁ。これだけ人数がいれば怖くないでしょ魔姫様」

魔姫「そ、そうね…! いや、別にぃ私魔王だから平気だけどねっ!?」

令嬢「じゃあ電気消して怖い話大会から…」

魔姫「令嬢おおぉぉ!!」

令嬢(面白い)

王子(可愛い)

暗黒騎士「城中の幽霊をここに集め、一気に叩くぞ…おい呪術師、幽霊を呼び出せないか」

呪術師「幽霊が好みそうなジメッとした空気を集めることならできるぞ」

呪術師はそう言うと呪文を唱え始めた。
心なしか、空気が冷えてきたような気がする。

魔姫「何か…それっぽい空気になってきたわね……」

ゴトンッ

魔姫「きゃああぁ!?」

王子「はは魔姫様、絵が落ちただけですよ」

暗黒騎士「……天井にな」

猫男爵「うおぉ!?」

食堂の花瓶やランプが宙に浮かび、ぐるんぐるん回り始めた。
これは間違いない。ポルターガイストだ。

令嬢「魔法みたいですね」

魔姫「いやあああぁぁぁ、幽霊、幽霊の仕業よおおぉぉ!!」

暗黒騎士「怯えている暇はないぞ」

飛んでくるものを邪魔臭そうに弾き落としながら暗黒騎士は言った。
どうする…と令嬢に目配せする。

令嬢「どうするもこうするも」

冷静に返した令嬢は、凛とした態度で言った。

令嬢「いるんでしょ幽霊! 姿を現しなさい!」


令嬢がそう叫ぶと、ポルターガイストはピタッと止んだ。
そして――

幽霊「ふん…人間めが偉そうに」

半透明に透けた魔物達が、次々にボウッと姿を現した。

魔姫「きゃあああぁぁぁ!!!」

王子「魔姫様、僕の後ろにどうぞ」

暗黒騎士「おい幽霊。何故、我々を攻撃した?」

幽霊「気に入らんのだよ…魔物と人間が仲良さそうに集まりおって」

王子「おやおや、嫉妬かな?」

幽霊「新たな魔王よ――」

幽霊はそう言って魔姫を睨む。
魔姫はというと、強気に睨み返す――かなり、足が震えているけど。

幽霊「我々は気に入らんのだ…歴代の魔王様達は人間達に恐怖心を植えつけ、勇敢に戦い死んでいった…それが平和主義の魔王だと! そんなもの、認められん!」

魔姫「まーっ、流石死人は時代錯誤も甚だしいわね!」

魔姫は、今度は怯むことなく怒鳴りつけた。

魔姫「私は私なりのやり方でやっていくわ! 歴代の魔王を引き合いに出されて、あぁそうですねって納得するわけないでしょ!」

暗黒騎士「死人は現世のことに口出しするべきではないな」

王子「とんだ老害だね、新しいものを受け入れられないなんて」

魔姫の反論と、援護射撃。
幽霊の様子は段々不穏になっていく。

幽霊「我々は…魔物の繁栄する世界を目指す為、魔王様と共に戦ってきた…だから……」

気付けば食堂には幽霊達が集まり、6人は囲まれていた。
ピリついた空気…だが、怯えている暇はない。

幽霊「お前が魔王だと、認めるわけにはいかんのだあぁ!!」

そう言って幽霊達は一斉に襲いかかってきた。

令嬢「好都合――」


1匹の幽霊が令嬢に襲いかかる。
だが令嬢はそこから一歩も動かずに――

シュバァッ

幽霊「!?」

幽霊は、唐突に姿を消した。

令嬢「効くんですね…光の剣」


幽霊達がざわつき始める。
令嬢の手から発せられる光に、見覚えがあるのだ。

幽霊「光の剣…貴様、勇者か!」

令嬢「流石に知ってたの。まぁいいわ、次は誰が消されたい?」

幽霊「おのれっ!!」


幽霊達の狙いは、令嬢に一点集中された。
魔物にとって勇者は忌むべき敵――ならば、最優先で討たねばならない。

令嬢「嬉しいわね。私に無双させてくれるの」

1匹、2匹――令嬢は軽やかな動きで幽霊を切る。
幽霊といっても、所詮は雑魚の魔物。そんな相手に自分が苦戦するわけがない。

王子「おや」

周囲の気配が変化する。
部屋の物品が宙に浮かび始めたのだ。

暗黒騎士「幽霊といっても、大したことはできんようだな」

暗黒騎士は剣を構える。
彼の視線の先――ナイフやフォーク、鋭利なものが令嬢に向かって飛んでいた。

暗黒騎士「はあぁっ!」カキィン

暗黒騎士は剣ひと振りでそれを弾き落とした。


令嬢「あら、ありがとうございます」

暗黒騎士「構わん。お前は幽霊を切ることに集中していろ」

令嬢「えぇ。…ふふふ」

守られていると実感する。力強い彼には素直に頼ることができる。
令嬢は安心して暗黒騎士に背中を預け、幽霊に向き直った。


それでも油断はならず、色んなものが飛んできたが…

王子「甘いね」ガキンッ

猫男爵「くっ、何なんだ!」シュッ

魔姫「あーもうっ、邪魔くさいわねぇ!!」バリバリッ

その程度の攻撃、このメンバーが揃えば何てことなかった。
所詮は稚拙な物理攻撃である。



呪術師「ヒヒッ…魔法陣完了!」

暗黒騎士「いつの間に」

呪術師「発動~っ! イヒヒヒヒヒヒッ!!」

幽霊達「うぎゃああああぁぁぁ」

暗黒騎士「おぉ、幽霊にも呪いが効くのか」

呪術師「イヒッ、イヒャヒャヒャヒャ、アヒアヒアヒアヒ!!」

猫男爵「喜んでいるな、気持ちよく技が決まって」

暗黒騎士「あぁ。そんな様子は気持ち悪いがな」



令嬢「最後の一匹っ!」シュバッ

幽霊「うわあああぁぁ」

最後の一匹を消し去り、ポルターガイストは収まった。
魔姫らはほっとため息をつく。

魔姫「あぁ、どうなることかと思ったわ…。でも、何とかなったわね」

猫男爵「これで幽霊騒ぎも一件落着か…」


と、その時。

ガチャッ


悪魔「………」

今回病欠していた悪魔が入ってきた。

猫男爵「おぉ悪魔。体調が回復したか?」

と、猫男爵が悪魔に近づこうとしたが。

暗黒騎士「待て。…おかしいぞ」

猫男爵を止めた。

おかしい…確かに悪魔の様子はおかしい。
まず、一言も喋らない。その目は虚ろで、心ここにあらずといった様子だ。

悪魔「グ……」

呪術師「あ、ああぁ……」ガタガタ

その悪魔の異変の正体に気付いたのか、呪術師の顔は真っ青になる。

魔姫「な、何!? 何があったの呪術師!?」

呪術師「悪魔の奴…憑かれている!!」

魔姫「な!?」


悪魔「アアアアァァァアァァァアアアァァ!!」

猫男爵「おい悪魔! 大丈夫かっ!」ダッ

暗黒騎士「待て猫男爵! 今のそいつに近寄るなっ……」

だが、制止は間に合わず――

悪魔「グアアァァァアアァァ!!」シュバッ

猫男爵「うわあぁぁ!!」

悪魔の爪に切り裂かれた。
倒れた猫男爵に更にもう一擊――という所で、暗黒騎士がその爪を受け止めた。

暗黒騎士「おい生きてるか猫男爵」

猫男爵「平気だ…」ペロペロ

令嬢(そういえばコイツ猫だったわ…)


悪魔「アアァァアアアアァァァアァァ!!」ガキンガキン

暗黒騎士「くっ、理性を失ってやがる!」

令嬢「加勢したいけど…」

光の剣だと悪魔ごと殺してしまう。
取り付いている幽霊が悪魔から出てこないことには、令嬢は手を出せない。

魔姫「この魔力…さっきまでの雑魚とは比べ物にならないわ! きっと高位の魔物よ!」

魔姫が攻撃魔法を放っていたが、悪魔にダメージを与えることができずにいる。
霊は、暗黒騎士と攻防を繰り返しながら、魔力によるガードをしているのだ。

暗黒騎士は防戦一方。攻撃を受け止めるが、攻撃に繋げることができずにいる。
大きな一擊が放たれ、防御は不可能――ならば回避する。

悪魔「グアアァァァアアァアアァ」

暗黒騎士「あっ!」

回避した隙に、悪魔は暗黒騎士を無視して突っ込んでいく。その先にいるのは――

魔姫「ひっ――」

悪魔「マ、マオオォオォォオオォォ!!」

令嬢「魔姫さん!」

令嬢が気付いた時には遅かった。
悪魔と魔姫の距離はかなり縮まっており、駆けつけるには遅い。


間に合わない――



王子「――わけがないよね」


悪魔「ガハアアァァ!!」

王子の剣が容赦なく悪魔を切った。
悪魔の腕が1本吹っ飛び、噴き出した血が魔姫にかからぬよう、王子は魔姫の前に立つ。

王子「あれ、確かその悪魔君は回復能力があるんだったよね? 違ったかな?」

暗黒騎士「いや合ってるが…お前、自信ないのに切ったのか」

王子「いやぁ」アハハ

王子は笑って誤魔化す。
まぁ、暗黒騎士が悪魔の腕を切ってみせたのは1年前のことなので、王子も本当に忘れてはいないと思うが。…多分。

王子「でも、剣の効く相手なら大歓迎。幽霊なんか相手にするより、大分やりやすいよね」

暗黒騎士「あぁ、そうだな…」

王子「おや暗黒騎士、君は下がってていいよ。ここは僕が優雅に決着をつけるから」

暗黒騎士「馬鹿言うな。仮にも主君に任せておけるか」

王子「いやぁ、だって…僕の方が強いし?」ニコッ

暗黒騎士「何だと貴様ぁ! 聞き捨てならんぞ!!」

王子「ムキになるのは本当のことだからかな?」

暗黒騎士「…許さん」ゴゴゴ


悪魔「アアァァアアアァァァアァァ」

2人に悪魔が突っ込んでいく。それでも2人は言い争いをやめない。

王子「よし、じゃあ勝負でもする? 僕の方が強いって証明してあげるよ」

暗黒騎士「言ったな。恥をかかせてやるぞ」

令嬢「……馬鹿2人」

令嬢は呆れた。だが、呆れるだけだった。
だって油断をしていても、相手は暗黒騎士と王子であり――

王子「じゃあ――」クルッ

暗黒騎士「だな――」クルッ


この2人が敗れるなんて、ありえないのだから。


暗黒騎士&王子「こいつを倒した方が勝ちだ!!」


ズバッ ズシュッ ババッ バキィ


魔姫「……何あれいじめ?」

令嬢「あれじゃあどっちの勝ちかなんてわからないでしょうに…。本当、2人とも馬鹿」

猫男爵&呪術師「悪魔ああああぁぁぁぁ!!」





悪魔「」

令嬢「倒したはいいですが、霊体が出てきませんね」

猫男爵「悪魔はこのまま取り憑かれたままなのか…」

魔姫「悪魔……どうすればいいの」

令嬢「聖職者の支援を要請してみるのはどうでしょう」

暗黒騎士「それはいかん。悪魔自身も聖職者の技には弱い、下手すれば道連れで悪魔も死ぬ」

呪術師「打つ手なしか…」

魔姫「そんなのイヤァっ!」

魔姫は悪魔の体にすがりつく。
その顔は悲痛に歪んでいて…見ている方も心が痛められる。
悪魔を必要以上に痛めつけた馬鹿2人は、後で説教するとして。

魔姫「私が魔王になれたのは、皆のお陰なの! なのに悪魔を救えないなんて嫌!! 私はもう、誰一人失いたくないのよ!!」

猫男爵「魔姫様…」

呪術師「クッ…悪魔」

令嬢はかける言葉が見つからずにいた。
自分にとっては嫌味幹部3人組の1人程度だったが、それでも魔姫にとっては大事な仲間だ。
その悪魔を救う手段が見つからないのに、安易に大丈夫なんて言葉はかけられない。


暗黒騎士(よりによって幽霊と弱点が被っている悪魔が憑かれるとはな…あぁ、だから憑かれたのか)

暗黒騎士「…ん?」

その時、暗黒騎士が気付いた。

暗黒騎士「おい、あれは何だ?」

令嬢「え?」

全員、暗黒騎士の視線の先に集中する。
すると――上から光るものが、悪魔に向かって降りてきていた。

令嬢「何…また新たな敵!?」

魔姫「違う……」

令嬢「え?」

呆然と呟く魔姫に令嬢は聞き返す。
魔姫は断言した、「違う」と。

魔姫「この魔力……」

魔姫の視線は――光に囚われていた。
令嬢は再度、光を見る。すると……

令嬢「!?」

光は形を作り、その姿に令嬢も驚きを隠せない。


暗黒騎士「翼……」

その名を暗黒騎士が呟く。

その光が形作ったのは、紛れもなく、翼人だった。


光――翼人は悪魔の首筋に触れる。
そして翼人は、悪魔から何かを引っ張り出した――それは、魔物の霊体だった。

暗黒騎士「悪魔から、霊体が抜かれたのか…?」

翼人は霊体を抱えると立ち上がり、上方を見た。
その姿はまるで、今すぐ飛び立って行こうという姿に見えて――


魔姫「待って、翼!!」

魔姫は翼人に駆け寄った。

魔姫「行かないで、翼! わ、私ね、あんたに言いたいことが沢山…!!」

翼人「…魔姫様」

魔姫「!!」

翼人は魔姫に微笑みを向ける。
昔と変わらず優しいその瞳。光に包まれたその姿は慈愛に満ちて見えて――まるで天使のようで。

魔姫「翼ぁ…」

魔姫はすがるように翼人に歩み寄ったが。

翼人「いけませんよ、魔姫様」

翼人は温和にそれを咎めた。

翼人「私は死人――本来なら、貴方とお会いしてはならぬ存在。いつまでも死人に引きずられていてはなりません」

魔姫「でも、翼……」

翼人「魔姫様」

魔姫の言葉を強く遮る。
きっとその先は、翼人がずっと欲しかった言葉。だけど今は、最も聞いてはいけない言葉。


未練を断ち切る為に。前に進む為に。


翼人「私は――魔姫様のお幸せを願っております」

そう言い残すと、翼人は。

魔姫「翼ぁ!」

闇に溶け込むように、その姿を消した。


魔姫「翼…やっと会えたのに……! 私に、貴方を忘れて前に進めと言うの…!?」

令嬢「魔姫さん…」

魔姫だってわかっているだろう。翼人への未練はいつか断ち切らねばならないものだということは。
その気持ちは、自分だって痛い程にわかる――

上手く言葉をかけられない。忘れろなんて安易に言えない。


だけど――


王子「忘れる必要はありませんよ、魔姫様」

王子は迷わずにそう言った。

王子「彼は貴方にとって大事な存在だったのでしょう。ならば忘れる必要はない…忘れずに、前に進めばいい」

魔姫「そんなこと、私には……」

王子「できますよ」

そう、断言した。

王子「魔姫様は皆のお陰で魔王になれたと言われていました。それは魔姫様が1人ではない証拠です。魔姫様のお仲間達も、令嬢様も、暗黒騎士も――勿論僕も、魔姫様の助けになります。ね?」

王子はこちらに振り返った。
「ね?」と聞かれても…返答は決まりきっている。

令嬢「当然です。両種族の和平の為、友人の為…協力は惜しみませんよ」

暗黒騎士「ま、俺にできることならな」

猫男爵「この猫男爵、魔姫様のお力になります」

呪術師「ヒヒッ、私もです、翼人の分まで」


王子「ほら、魔姫様はこれだけの者に支えられているのです。皆に支えられながら少しずつ進めば…魔姫様なら、いつの間にか1人で歩き出していると思いますよ」

魔姫「皆……」

魔姫は鼻をすする。
王子の言葉は気休めなのかもしれない。

令嬢「私も…王子の言う通りだと思いますよ」

不器用な自分には、王子に同調するくらいしかできないけれど。

魔姫「皆、ありがとう」

魔姫が笑顔を取り戻した。それならこの件は、この結末がハッピーエンドなのだろうと令嬢は思った。


令嬢(忘れずに前に進め、か――)





>帰り道


令嬢「ふわ~ぁ…」

暗黒騎士「……眠いな」


幽霊騒動の後、目が冴えてしまい、昨晩は寝ることができなかった。
お陰で寝不足で、帰りの馬車の中は雰囲気が暗い。

王子「すやーすやー」

暗黒騎士「無防備に寝姿を晒しやがって…。この野郎の寝顔が憎らしい」

令嬢「まぁまぁ」

暗黒騎士と王子は、どちらが勝負を制したのかと昨晩から言い争っていた。
令嬢からしたら馬鹿らしい話だが、真剣なのだ、2人とも。

令嬢(魔姫さん…翼人のこと、少しは吹っ切れるかしら)

令嬢(忘れずに前に進め……)

王子の言葉を頭の中で繰り返す。
自分は、進めているだろうか。好きな人と結ばれたはずなのに、頭の中でいつも引っかかるものがあった。
後悔はしていない、絶対に。

だが魔姫のように、また彼に会えたら――


その時である。


令嬢「!! 馬車を停めて下さい!」

暗黒騎士「んっ!?」


馬車が停止すると、令嬢は一目散に外へ駆け出した。
暗黒騎士はその後を追う。一体、何があったのか。

暗黒騎士(んっ…ここは…)

馬車から降りて暗黒騎士は気付いた。
ここは森。確かここは、あの時――

暗黒騎士「!」

暗黒騎士は目を疑った。
だって、そこにいたのは――この場所で死んだ、従者だったから。

翼人を殺し、自分達を引き裂こうとした従者。その事実は消えることはない。

だけど令嬢にとっては、大事な存在だった。

令嬢「従者!!」

話したいことが沢山あった。
伝えたいことが沢山あった。

また会いたいと思っていて、でももう会えないはずだったから――

令嬢「従者、私――っ」

すがるように、手を伸ばしたけれど。

従者は温和な笑みを浮かべ、そして。


――お幸せに、お嬢様――


たった一言そう言い残し、従者は消えた。


令嬢「……従者」

令嬢はそこに呆然と立ち尽くしていた。
暗黒騎士もその横に並ぶ。

暗黒騎士「…あいつ、それだけを伝える為に……」

令嬢「お幸せに…そう言っていましたね」

暗黒騎士「あぁ」

令嬢「従者…私達の仲を認めてくれたんだわ」

暗黒騎士「…そうだな」


ずっと引っかかっていたのは、これだ。
従者は自分達を引き裂こうとして、和解できないまま死んだ。
令嬢にとって幼い頃からの仲である従者に認められなかったことが、引っかかることだったのだ。

令嬢「…でも、何だか…胸につっかえていたものが取れたようです」

ようやく自分も、前に進めそうだと思った。



暗黒騎士「…そうだ」

馬車に戻った時、暗黒騎士が話を切り出した。
そして懐から小さな箱を出すと、令嬢に手渡す。

暗黒騎士「ま、まぁ、あ開けてみろ」

震える声に不信感を覚えながらも、箱を開けてみると…。

令嬢「…これは……」

中には指輪が入っていた。
令嬢の趣味に合う、シンプルな金色の指輪だ。

暗黒騎士「き、今日は結婚記念日だったろ」

令嬢「……あ」

言われて初めて令嬢は気付いた。

令嬢「…なるほど、あの日遅く帰ってきて挙動不審だったのは、これを買ったからなんですね」

暗黒騎士「そのー…お前に合いそうなのが沢山あって、だな」

令嬢「ふふ、ありがとうございます。綺麗ですね」

令嬢は早速指輪をはめた。
隣で暗黒騎士も微笑む。指輪を気に入ってくれたことが嬉しいのだと、わかりやすかった。

暗黒騎士「今日くらいはお前の手料理を食べたいものだな」

令嬢「下手ですけど、いいんですか」

暗黒騎士「構わん。お前が俺の為に作ってくれるものならな」

令嬢「えぇ。帰ったら早速、取り掛かってみますね」


永遠を誓って1年目のこの日、私達はまた前に進むことができた。
皆が幸せでいられるよう、この平和を守っていくと、私は強く心に決めたのだった。


Fin


あとがき

このss書いてから1年経ってたんですね~、作者は何度も読み返してるので実感が無かったですよアッハッハ。

みずの様より、勇者の娘「お父様の仇を討ちます」 のその後とリクエスト頂きました~。ありがとうございます(´∀`)
このssの登場人物全員好きなので、皆で仲良くしている所という要望が嬉しくて嬉しくて…(感涙
それなら翼人や従者も出したいよね!ってとこで、皆仲良くオバケ騒動です。キャラ同士の絡みを沢山入れることを意識してみましたが如何でしょうかgkbr

しかしまぁ…本編と違って何て緊張感がないんだ!!まぁ令嬢側のパーティーがチートみたいなもんだったしな…。
posted by ぽんざれす at 16:51| Comment(2) | スピンオフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
リクエストにお答え頂き本当にありがとうございます!!
翼人と魔姫の関係が、気になってもやーもやーしてたので、本当良かったです。
従者もきちんと分かってくれて本当に良かった!
本編では嫌な奴らだった幹部達も、可愛いことになっていて癒されました(*´ω`*)(*´ω`*)
本当にありがとうございます(*´ω`*)
また続きとか、スピンオフとかあれば是非読みたいです。
いつもほっこりきゅんきゅんするお話をありがとうございます!
Posted by みずの at 2015年10月23日 15:59
リクエストありがとうございましたσ(´ω`*)
皆がワイワイできてて書いてて楽しかったのと、従者のイメージ回復ができて嬉しいです( ´∀`)
リクエストはいつでも受け付けしていますので、宜しければまた下さいませ(っ´▽`)っ
Posted by ぽんざれす@作者 at 2015年10月23日 17:19
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